久々にたろう屋店内での展示会のお知らせです。
「天然珪藻土、能登の切出し七輪展示会」
期間3月21日(土)~3月30日(月)
場所 たろう屋 店内にて
昨年12月に松本の炭焼き職人原伸介さんの講演会を
村内にて行いました。その際、原さんの焼く白炭と共に
紹介いただいたのが能登の切出し七輪です。
この切出し七輪は用途に合わせ、様々な種類があります。
この機会にできるだけ展示販売をしたいと思います。
実は七輪には天然物と練り物の二種類があります。
その違いは珪藻土の違いです。
珪藻土とはプランクトンなどの単細胞の膜が珪酸化し、淡水や海水の底に堆積したものです。
5000年から7000年前の地層から出土します。
この天然の珪藻土の地層から切出した岩石で作られているのが、
能登半島の先、珠洲市で七輪をつくる丸和工業さんです。
珪藻土は粘度が高い割りに多孔質で、
塊のまま彫るほうが土に含まれた空気の
断熱効果で火熾きがよく、火力が強くなります。
練り物の型では、圧縮されるためその珪藻土の
気孔がつぶれてしまい、効果が出なくなってしまいます。
良質な珪藻土が採れた珠洲市での七輪づくりやカマドづくりは、
古く江戸期まで遡る産業の一つでした。
それは現代の職人にまで引き継がれています。
炭で肉や魚、野菜を焼いたほうが美味しいのは誰でも知っています。
炭はガスや石油と違い、燃焼ガス中の水分が少なく、
遠赤外線で中まで火が通り、グルタミン酸が多くなって味を引き立てるからです。
震災以後、熱源としての炭に注目が集まり、
そのため七厘など炭火を焚くための道具が見直されました。
七輪は現代でも十分に機能を発揮する道具といえると思います。